こんにちは、「せど楽」開発責任者の田方です。

さて、8月31日で一部のアマゾンAPIが廃止されることとなります。
http://www.amazonsellercommunity.com/forums/ann.jspa?annID=238

 

これによって、せどり業界がどう変わるか?
深刻な問題のわりに気づいていない人があまりにも多いので
せどりツール開発者の視点から
詳しく説明していこうと思います。

 

せどりを1年以上続けている人なら
ご存知だと思いますが
昨年10月26日にアマゾンAPIの仕様変更が行われたとき
せどり業界が一時パニックとなりました。

 

APIとは、価格改定や携帯サーチなど
せどりツールで使われる
アマゾン提供のプログラムのことで
せどりツールは、全て、このAPIを使って
データ取得しています。

 

つまり、APIの仕様変更や廃止は
せどり業務全般に直に影響することとなります。

 

昨年10月26日の仕様変更は
結局、申請すれば制限解除されるという対処が取られ
実質延期されることになり、パニックは収まったのですが
この制限解除の期限が、じつは、この8月31日で切れます。
つまり、9月1日以降
昨年騒動となった問題が再び発生することになるのです。

 

ところが、今回は、不思議と昨年のような
パニックが起こっていません。

 

たしかに、一部の人は
すでに仕様変更の影響を受けないように対策済みですが
多くの人は、未だ、その影響を直接受けることとなります。

 

そこで、今回のAPIの廃止で自分は影響を受けるのか
どのような対策を取らないといけないのか
そのあたりのことを詳しく説明していこうと思います。
せどらーの皆さんは、ぜひ、参考にしてください。

 

まずは、前回の仕様変更がなぜ行われたのか
その理由を説明します。

 

価格改定ツールは
最安値を基準に最適な価格を維持するツールですが

 

そのとき重要となってくるのがコンディション毎の最安値です。

 

]アマゾンコンディションガイドラインによると
コンディションは
商品の状態によって「新品」~「可」までの5段階あります。
「新品」から段階的に状態が悪くなるのですが

 

「可」に至っては
ページ数さえ不足していなければ出品可能で

ペンやマーカーでの大量の線引き
書き込みがある場合だけでなく
カバーがなかったり、裁断されて
製本状態にない本(いわゆる自炊本)までも含まれます。
つまり、「可」はちょっと特別な扱いとなります。

 

価格改定では
自分と同じコンディションの最安値に合わせたり
「非常に良い」を、あえて「良い」の最安値まで下げて

 

早く売れるように改定しますが
「良い」や「非常に良い」の商品を
「可」にまで下げて売ろうとする人はまずいません。

 

「可」は、通常、「良い」にくらべて
極端に安い価格を付けないと売れないからです。

 

ところが、昨年10月26日の
APIの仕様変更が実施されていれば
価格改定すれば、すべての商品が
「可」最安値まで値下がりすることになったのです!

 

今までのAPIでは最安値から
10件のコンディションと価格を取得できていたのですが
仕様変更後は、最安値1件だけしか取得できなくなったのです。

つまり、「可」最安値1件しか取得できないのです。
このようなAPIで価格改定したとすれば

 

たとえ「新品」で出品していたとしても
裁断されたボロボロの本と同じ値段まで価格が下がってしまいます。
とても、利益が取れる状況になりません。

 

なぜ、アマゾンがこのような
仕様変更が行われようとしたのか
アマゾンのAPIの目的を知る必要があります。
アマゾンのAPIというのは、実は、2種類あって

 

一つは、アフィリエイト用のAPIで、もう一つは、出品者用のAPIです。

 

アフィリエイト用のAPIはPA-APIといって
商品の名前や作者などの商品情報を取得し
アフィリエイトサイト作成用に使われるものです。

 

一方、出品者用のAPIは、MWSといって
商品を出品したり、商品の価格やコメントを
変更したりするときに使われるものです。

 

せどらーは、一日に1~数回
全商品を価格改定しますよね。

 

このとき使われるのが、PA-APIです。
せどらーは数千~1万人以上いると思われますが
それぞれ、数百~数万点の在庫を持っています。

 

これだけの商品を毎日
一日に何度も価格改定するのですから
アマゾンのAPIサーバーは
かなり大きな負荷となっているはずです。

 

おそらく、アマゾンのアフィリエイト
担当者が調査してアフィリエイトに貢献していないのに
やたらとAPIが利用されサーバーへの負荷もかなり大きいので
アフィリエイトに必要の無い情報を削除して
サーバーへの負荷を軽減しようと考えたのではないかと思われます。

 

それが、昨年10月26日のAPI仕様変更です。

 

また、アマゾンは、どうも価格改定ツールの
重要性をあまり認識していなかったようです。

 

以前、私はアマゾンジャパンの副社長に
価格改定ツールのプレゼンをしたことがあるので
価格改定ツールというのがあることは知っているはずですが

それが、どれほどの意味があることまでは
わかっていなかったようです。

 

そのせいか、昨年の仕様変更は
発表の数ヶ月後に実施とかなり急なスケジュールでした。
発表も突然でしたが、その中身がせどらーにとっては
死活問題でしたので、業界はパニックとなったわけです。

 

そこで、ツール開発者である私は
価格改定ツールとはどういうものであり
マーケットプレイス参加者のほとんどが使っていて

 

今回の仕様変更で出品者の売り上げが
大きく落ち込むことは必至であり
そうなれば、アマゾンの売り上げにも
影響するといったことを
アマゾンに説明したわけです。

 

最初はその意味がわからなかったようですが
詳しいデータを示すなどして説明することで
ようやく事の重大さがアマゾンにもわかってきたようです。

それで、制限解除の申請をすれば
今までどおりの仕様のPA-APIを
使えるようになったわけです。

 

これで、一旦は仕様変更が見送られたわけですが
PA-APIサーバーの負荷という
根本的な問題は解決されていません。

 

そこで、アマゾン側では
出品者用のAPIであるMWSで価格情報などを
取得できるように準備を進め制限解除は
MWSで価格情報が取得できるまでの
暫定的な処置となったわけです。

 

そうして、昨年秋に
Amazon MWS 商品APIセクション(商品MWS)として
価格情報が取得できるMWSのベータ版が一部で公開され
今年2月に正式リリースされました。

 

アマゾンのAPIを使ったツールベンダーは
アマゾン公認のベンダーと非公認のベンダーに分かれ
公認ベンダーはアマゾンのセラーセントラル
(出品用アカウント)のヘルプ右側の
「外部企業の便利なツール」のリンクページに紹介されます

https://sellercentral.amazon.co.jp/gp/help/200260450/

(ログインが必要です)

ページを見ていただければわかりますが

公認ベンダーとしては、「せど楽君」や
そのすぐ下には「アンツプレミアム」など
おなじみの名前が見て取れます。

 

現在は、譲渡しましたが、じつは
「アンツプレミアム」も私が開発したものとなります。
商品MWSのベータ版は、最初は、これら公認ベンダーに公開され
8月31日のPA-APIの廃止までの間に
十分な移行期間が設けられることとなりました。

 

このMWSですが、今までのAPIの問題点を踏まえ
かなり複雑なものとなりました。

 

PA-APIでは、リクエストすれば
一度に大量の情報を取得でき
しかも、リクエスト回数に制限などありませんでした。

 

私が、価格改定ツールを最初に世に送り出したの
は2005年のことですが
その頃のAPIは、今では考えられないことですが

 

商品レビューの中身まで、全て取得することができました。

 

一度のリクエストでかなり大きなデータを
取得できたのですがそのほとんどは使われることはなく
大量の無駄なデータのやり取りが行われていたのです。
当時は、アマゾンのAPIなど誰も使っていなかったので
こういったことが許されていたわけです。

 

やがて、長文も含まれるレビューは取得できなくなり
データの中身も暗号化されるようになり
少しずつ制限が加わってきました。

 

そうして、今回の商品MWSに至っては
取得できるデータが複数のAPIにバラバラに分解され
一つの商品で必要なデータを何回にも分けて
リクエストしないといけなくなりました。

 

さらに、取得できる回数も
APIによって制限されるようになりました。
ただ、悪い話だけでなく、良い話もあります。
新たにAPIを開発するにあたって
公認ベンダーから広く要望を受付け
私も多くの要望を提出し、いくつかは受け入れられました。

 

たとえば、今まで取得できなかった
商品ごとの送料や、ショッピングカートなどの情報も
取得できるようになったのです。

 

ショッピングカートとは
アマゾンの商品詳細画面の右側に表示される
「ショッピングカートにいれる」ボタンのことです。

 

お客さんは、このボタンをクリックして
アマゾンから購入するのですが
実は、このボタンで販売されるのは
アマゾンの商品だけでなく
マーケットプレイスの商品も含まれるのです。

 

つまり、お客さんは
アマゾンから商品を購入するつもりで
マーケットプレイスから購入することになるのです。

 

このショッピングカートで
自分の商品を売ることができれば
かなりの売り上げアップにつながります。
ショッピングカートを取得するのに必要な情報というのが
今回の商品MWSで取得できるようになったのです。

 

このように、商品MWSはかなり複雑になりましたが
作りようによっては、非常に面白いツールを作ることができ
いわば、開発者側の技量が試されるものとなったわけです。

 

最初の価格改定ツールも、私が世に出してから
その後、次々と同様のツールが出てきましたので

 

今回も、まず、私が先陣を切って
MWS対応の価格改定ツールを
リリースすることに決めました。

 

他社は、先にリリースした「せど楽」を徹底的に調査して
それを上回るものをリリースしてくると思われますが

それがわかっていても
「せど楽」の技術力をアピールするためには
私が真っ先にリリースしなくては
と思って開発に着手しました。

 

そうして、今年の4月初めにMWS対応の
「せど楽」をリリースしたのですが
どうも、その後の状況が
私の思い描いていたものとは異なっていました。

 

その後、誰も、MWS対応のツールをリリースしないのです。
試しに、先ほどの公認ベンダーのサイトを確認してみてください。
「せど楽」以外はどこもMWS対応を謳っているところはありません。

 

ここは重要な点なので、もう一度言いますが
制限解除されたPA-APIは、この8月31日で廃止されます。

 

つまり、MWSに対応していない
PA-APIを使った価格改定ツールを使っている場合
8月31日以降は、価格改定すると

 

全ての商品が「可」最安値に値下がりしてしまいます。

「非常に良い」だろうが「新品」だろうが
コンディションなど関係ありません。
「可」の最安値が1円なら
「新品」でも1円に値下がりしてしまいます。

 

8月31日まで、あと1週間もありません。

未だに、MWS対応を打ち出していない
価格改定ツールを使っている方は
今すぐに、ご利用のツールの販売元に
MWSの対応の有無を確認することをお勧めします。

 

なぜ、このような事態となったのか
開発者の視点から読み解いてみようと思います。

 

一言でいってしまえば、MWSというのが、予想以上に複雑で
開発者が対応できなかったということです。

おそらく、これは
アマゾンも予想していなかったことだと思われます。

 

まず、今回の商品MWSの仕様について
少し詳しく説明します。

 

アマゾンの全ての商品はASINというアマゾン
専用のコードが付与されています。
そこで、まずは、バーコード(JANコード)
などからASINに変換するAPIがあります。

 

つぎに、ASINから、出品者の価格を
コンディション毎に安値から取得するAPIがあります。
さらに、ショッピングカートの情報を取得するAPIもあります。

 

商品MWSは、大きくこれら3種類なのですが
ややこしいのが、リクエストの制限です。

 

今までのAPIではリクエスト回数に
制限がなかったためAPIサーバーに
大きな負荷がかかっていましたのでその教訓を受けて

 

商品MWSでは、厳密にリクエスト回数に
制限がかかることになりました。

 

まず、最初の20リクエストは
制限なしでリクエストを投げることができます。

 

その後は、回復レートというのが設定されていて
たとえば出品者価格情報を取得するAPIだと
2秒に1リクエスト投げることができます。

 

2秒以下のタイミングでリクエストすると
エラーとなります。
この2秒といったタイミングは

 

APIの種類によって異なります。

 

さらにややこしくしているのが
一回のリクエストで取得できる商品数です。
これは、私が要望したことでもありますが

 

一回のリクエストで多くの商品の
データを取得できるようになっています。

 

価格改定では、一度に、数千~数万点の商品を改定しますが
1リクエストで1点ずつ価格改定していれば
かなりの時間がかかってしまいますが

 

1リクエストで複数商品を価格改定できれば
かなり高速で価格改定できます。
価格情報を取得するAPIでは
1リクエストで最大20点のデータを取得できます。

 

これだけ読んだだけでも
複雑すぎてワケがわからないと思いますので
要点をまとめてみます。

 

・価格情報取得では、一度にまとめて20個の商品をリクエストできる。

・リクエストできるタイミングは過去何秒以内に何回リクエストしたかによって決まる。

・一つの商品の価格改定に、複数のAPIが必要。

 

複数の商品を一つの箱(リクエスト)にいれて
まとめてデータ取得できますが
リクエストするタイミングは厳密に決められており
しかも、APIによって制約が異なるので
リクエストを高精度に制御する必要があります。

 

こうやって、なんとかデータ取得できたとして
一つの商品の価格改定に必要なデータは
3つの箱に分割されているので
箱を開いて、それを組み立てないといけません。しかも
一つの箱にはいっている商品数は場合によって異なります。

 

これだけでも、十分複雑なのはわかると思いますが
最近になって、さらにMWSの仕様変更が行われました。

 

今度は、リクエスト単位の制限時間が
商品数単位での制限時間に変更となったのです。

 

つまり、1リクエスト(箱)には
最大20個の商品を入れることができるのですが
制限時間が、リクエスト(箱)単位でなく
中にはいっている商品の数にかけられるようになったのです。

 

1リクエストに何件の商品を含めるかは
状況によって変わってきますので
これはかなり複雑な管理を必要とします。
しかも、この制限も、APIの種類によって異なります。

 

実は、この程度の仕様変更は
毎月のように行われていて
このことも、MWSによる開発を難しくしています。

 

これだけ複雑な制約をかいくぐって
エラーを出させないように
リクエストを発行する必要があるわけです。

少しでもタイミングがずれると
エラーとなって返ってきますので
最初からやり直しです。

 

今までのPA-APIでは、一回のリクエストで
必要な情報が全て取得できていたのに比べて
格段に複雑になったのが理解できるでしょう。

 

次に、プログラムを組む開発者側の説明をします。

 

最近は、プログラム開発環境が充実してきたため
初心者でも、比較的簡単に高機能の
プログラミングを組めるようになってきた。

そのため、完成したソフトを見ただけでは
開発者の技量が見えにくくなってきました。

 

アマゾンAPIを使ったツールは数多く存在し
無料の携帯サーチなども多数存在しているのは
皆さんもご存知のことでしょう。

 

これらは、今までのPA-APIだと
簡単にツールを作ることができたからできていたわけです。

 

ところが、MWSになると、先ほど説明したように
かなり複雑な制御を必要とするため
開発者の技量が問われることとなりました。

 

少し専門的な話をしますと
あれだけ複雑な制御をするには
オブジェクト指向プログラミングというものが
必須となってきます。

 

オブジェクト指向プログラミングというのは
特定のプログラミング言語を指すのでなく
プログラミングの手法の一つです。

 

オブジェクト指向とは
人間が頭で考えるのと同じことを
プログラムで抽象化しようとするもので
慣れれば、どんなに複雑なロジックでも
忠実にプログラムできるようになります。

 

オブジェクト指向に対して
従来の手法は
手続き型プログラミングなどとも呼ばれます。

 

このオブジェクト指向プログラミングですが
習得するには、かなりのハードルが高いです。

 

中途半端なオブジェクト指向で設計すると
逆に複雑となって挫折してしまいますので
初心者は、習得が簡単な手続き型で開発しているのが現状です。

せどりTIMES2月号のインタビューでも語っていますが
私がプログラムを始めたのは
人間の心をコンピュータで実現するアイデアを思いついて
人間の心を持ったロボットを作ろうとしたことでした
(この目的は今も変わっていませんが)。

 

そうしてプログラムの勉強を始めたわけです。
ちょうどその頃、オブジェクト指向プログラミングが流行っていて
私がやろうとしている心のモデルは
まさに、オブジェクト指向でないと実現できないということで
自然とオブジェクト指向プログラミングに取り組んだわけです。

 

しかしながら、なかなか研究の成果が出ず
資金不足から仕方なくせどりをはじめ
やがてせどりツールを開発することになるのですが

 

その後、さらに、もっと効率よく資金を得るために
投資システムの開発にも取り組みました。

 

自動でお金を生み出すシステムを開発しようということで
自動売買の投資システムを作ることにしたわけです。

 

それは、最終的に日経225先物の
自動デイトレードシステムとして実現しましたが
当初目標としていた絶対負けないシステムという
ところまでは実現できなかったため
自分で運用するのでなく、一般販売することにしました。

 

当時、完全フルオートのデイトレードシステムというのは
まだ販売されておらず
一般販売したのは私が最初だったせいもあり
これはかなり話題となりました。

 

すると、これを見て

「自分は絶対に負けることのない
売買ロジックを持っているが
複雑すぎて、手動で売買できない。
もしプログラムで実現可能なら
ロジックを教えるので作ってくれないか」

といった話がいくつも来るようになりました。
それならと言うことで
いくつものロジックを作るようになったわけです。

 

寝てても自動でお金が入ってくる
夢のシステムが完成したかどうかは
皆さんの想像にお任せするとして

このとき、かなり複雑なロジックをいくつも作ることで
少なくとも、どんな複雑なロジックでも
オブジェクト指向で実現できるプログラミングの
実力はついたというわけです。

 

こういった経緯があったものですから
今回のMWSが多少複雑とは言え
私にとっては、時間さえあれば

十分に実現できるものであることはわかっていました。
時間がかかるといっても
「せど楽」の価格改定をMWS対応に変更するのに
実際にかかったのは3週間ほどでした。

 

もし、皆さんがお使いの価格改定ツールが
MWSに対応していなくて
問い合わせると、今、開発中ですとか

 

もうすぐリリースするので
あと少しだけ待ってほしいと言われた場合は
注意したほうがいいです。

 

MWS正式リリースから半年以上経っていますが
半年かけても完成しないものが
あと、1週間で完成できるとは思えませんので。

 

それより、9月1日以降、価格改定が動かなくなった場合の
リスクを考えておいたほうが賢明です。
1日でも価格改定しないと、どれだけ売り上げが下がるかは
皆さんのほうが、よくご存知のはずですので。

 

開発者の技量からMWSでの開発が困難となった場合
つぎは、MWS以外の方法でツールを開発することが考えられます。
具体的に言うと、アマゾンのWebサイトから
直接価格などのデータを抽出する方法です。
これは、スクレイピングなどとも呼ばれ、比較的簡単に実現できるので

 

一般に良く行われる手法です。
ところがこの手法はアマゾンの
利用規約で禁止されているので注意が必要です。

 

具体的には、
Amazon.co.jp 利用規約
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?ie=UTF8&nodeId=643006
の「利用許可およびサイトへのサクセス」の項に、「利用許可には、…ロボットなどのデータ収集・抽出ツールの使用は、一切含まれません。」
と明記されていて、
 プログラムによるウェブサイトからのデータ収集を一切禁止しております。 

 

この点に関して、少し前ですが
ある電脳せどりツールが突然、販売終了となる事件がありました。

 

販売ページを見てみると、その電脳せどりツールは
アマゾンサイトからデータ収集していると書いていましたので

おそらくアマゾンの規約違反だと指摘されて販売終了
せざるを得なくなったと思われます。

 

8月下旬になってもほとんどMWS対応が
できてない現状を鑑みると
Webサイトからデータ取得するタイプの
価格改定ツールがでてくることは容易に想像できます。

 

もし、皆さんが使っているツールの開発元に問い合わせたとき
MWS対応とは言わないが
8月31日以降も問題なく使えるように
バージョンアップするといわれた場合は

Webサイトからデータ収集している
可能性を疑ってみてください。

 

その場合は、たとえ8月31日以降も使えたとしても
ある日、突然動かなくなる可能性があるので
その点は、注意しておいた方がいいでしょう。

 

これまでの話で、8月31日以降
せどりを巡る状況が大きく変わることが
よくわかったと思います。

 

まずは、MWS対応を謳っていない価格改定ツールは
9月1日以降、機能しなくなります。

 

また、万一、Webページからデータ取得するように
バージョンアップされた場合には
そのようなツールは、いつ、動かなくなるかわかりませんので
その点まで含めて確認したほうがいいです。

 

今までのせどりツール業界は、誰でも簡単に参入でき
無数のせどりツールが存在する百花繚乱
戦国時代の様相を呈していました。

 

それが、8月31日以降のせどり業界は
ガラッと変わってしまいます。
技術力のないせどりツールは市場からは消え
技術力のあるせどりツールのみが生き残る
非常にわかりやすい業界となります。

 

最後に、今後生き残るせどりツールのなかで
どこに注目すべきか見ていきましょう。
MWSは非常に複雑な制限を設けていますが
一方、かなり便利な機能を提供しています。

 

これらの機能をすべて使いこなすには
それなりの技術を要しますので

8月31日以降生き残ったツールは
どれも同じというわけではなく
むしろ、今まで以上に機能に差が出てきます。

 

それらをいくつかまとめてみます。

 

まず、商品MWSの一番の目玉は
ショッピングカート情報を取得できるようになったことです。
「せど楽」でも、ショッピングカート取得機能を
バージョンアップの一番の目玉としています。

 

コンディションごとの価格情報は価格改定に
最低限必要な情報ですので
これはすべての価格改定ツールで取得しています。

 

一方、ショッピングカート情報というのは
必ずしも価格改定に必要というわけではありません。

 

そして、ここが一番の問題なのですが
APIの制約条件が
価格情報取得APIと異なるのです。

 

つまり、価格情報とショッピングカート情報の
両方の情報を取得しようとすると
異なるタイミングでリクエストを発行したりするといった
非常に高度な制御が必要となります。

 

そこまで高度な制御ができないため
MWS対応の価格改定ツールの多くが
ショッピングカート対応となっていないようです。
現状の価格改定の機能を最低限維持するのが
せいいっぱいというわけです。

 

次に注目したいのは、価格改定の方式が、データベース型か
レポートダウンロード型かという点です。

 

レポートダウンロード型とは、価格改定するごとに
出品レポートをダウンロードして
価格改定するタイプで、データベース型とは

出品データをデータベースに保存していて
出品レポートをダウンロードすることなく
価格改定を行うタイプです。

 

これらのタイプの一番大きな違いは
完全自動で連続価格改定できるかどうかです。

 

レポートダウンロード型だと
毎回、出品レポートをリクエストし
レポートが生成されたことを確認してからダウンロードして
ようやく価格改定が開始されます。

 

この方式だと完全自動とすることができず
どうしても価格改定に手間がかかってきます。

 

一方、データベース型では、PCに保存される
データベースから直接価格改定を行いますので
完全自動で価格改定を行うことが可能です。

 

「せど楽」では完全自動で
しかも、連続価格改定が可能ですので
最短30分間隔で自動価格改定を行うことができます。
人によっては、何日もPCを起動しっぱなしで
無人で価格改定を行っている人もいます。

 

データベース型の特徴は、全自動が可能ということだけでなく
価格改定情報を商品ごとに保存することができるので
決め細やかな制御が可能となります。

 

1例として、商品ごとの下限価格の設定です。
価格改定では、他者の価格に引きずられて
思わぬ安値となることがあります。

 

安価な書籍ではそれほど問題ないですが
何万円もする高額なDVDボックスが
一気に安値に改定されることは避けたいです。

 

一時的に安値になっただけで
やがて元の適正価格に戻ることはよくあることです。
中には、価格改定ツールの性質を利用して

わざと安価な価格で出品して
それに引きづられて安く改定されたところを
電脳せどりする人もいます。

 

こういったことを防止するためには
個別に下限価格を設定する必要があります。

高額な商品を出品している人には必須の機能ですが
この機能を実現できるのは
データベース型でないと実現できません。

 

このようにデータベース型では
きめ細やかな設定ができるので
たとえば、オンリー1になった瞬間に
一気に値上げするといったことも可能です。

 

せどりの醍醐味といえば、出品者なしで
自分ひとりだけの出品でプレミア価格をつけて
それが売れたときですよね。

 

一点しか出品がない場合
どうしてもその商品をほしい人は
かなり高額でも買ってくれます。

 

このようなオンリー1出品は
出品時に決まるだけでなく
ライバル商品が売れて、気がついたら自分が
オンリー1になっていたということは結構あります。

 

そのような場合、プレミア価格で売れるチャンスを
みすみす逃してしまうことになります。

 

そこで、「せど楽」では、オンリー1になった瞬間に
1万円値上げといった機能を搭載しています。

このような機能は、過去の状況を保存可能な
データベース型の価格改定ツールでないと
実現できないものとなります。

 

今回の商品MWSのもう一つの特徴は
送料を取得できるようになったことです。

本・CD・DVDなどのメディア商品はアマゾンで送料が固定されていますが
それ以外の商品は、出品者が個別に
送料を設定することができます。

 

そして、アマゾンでは送料込みの価格順に並べられるので
自分でも個別に送料を設定している場合

 

自分の送料を考慮して価格改定する必要があります。

最近では、メディア以外にフィギュアなどの
ホビーせどりや家電せどりなど
せどりの種類も多彩となってきましたが

 

こういったメディア以外でも正確に価格改定するには
商品毎の送料を設定する必要があるため
データベース型の価格改定でないと対応できません。

 

「せど楽」では、メディアとメディア以外が
混在した在庫であっても正確に送料を考慮した
価格改定を行うことが可能となっています。

 

なお、自己発送とFBAが混在していても
全く問題なく正確に価格改定できるようにもなっています。

 

今回のPA-APIの仕様変更による影響は
価格改定ツールだけに限りません。
せどりの仕入れにとって最も重要な
携帯サーチ(携帯チェッカー)も同様です。

 

8月31日以降、検索できるのは最安値1件
つまり、「可」最安値しか表示されなくなります。

 

先ほど説明したように
「可」と「良い」との間には大きな隔たりがあるので
「可」一件だけで仕入れ判断するのは
かなりの取りこぼしが出てきてもったいないです。

 

たとえば、最安値が「可」1円で
2番手が、「良い」で800円といったことは
良くあることです。これを最安値が1円ということで
仕入れないのはもったいないことです。

 

 そこで、「せど楽」では
「せど楽チェッカー」というツールも開発することとしました。

 

これは
今までどおり、最安値から5件取得でき
しかも、送料込みの順となっています。

 

つまり、FBAを考慮した順番となっています。

さらに、新品が存在する場合は
最低1件は新品価格を表示するようになっています。

 

一般に新品価格は、中古価格とは別の価格帯を形成し
中古とは1段高い価格となっていますので
新品せどりをする場合は、中古の価格は参考になりません。

 

そのため、「せど楽チェッカー」では、
必ず新品価格も取得するようにして
新品せどりにも対応できるようになっています。

 

その他、ランキングや総出品数
画像表示なども表示されます
これらはすでに実装済みですが

今後、フィルタ機能や一括検索機能
音声出力、レビュー表示など、順次実装していく予定です。

 

データ取得はMWSを使っているので
いろいろな時間制約があるのですが
特別な工夫を凝らすことで、待ち時間なく
実質、今までと全く同じ検索時間で表示できるようになっています。

 

このように、せどりツールは
MWSの時代になって大きく様変わりし
機能が大きく低下したり
消えていくツールも多くあると思います。

 

ただ、少なくも「せど楽」は、今まで以上に
高機能なツールを提供できるようになりました。

 

よろしければ、この機会につかってみてはいかがでしょう。